購買業務

どーも、景嗣です。

 

当ブログで、ちょろちょろと話をしていることだが、僕は以前勤めていた会社で購買・資材調達・資材管理の部署に所属していた。

 

やっていた具体的な業務は、板金購入に関する諸業務である。

これは、僕が入社して何か月かして退職しはった課長がやっていた業務である。やけにスパルタ教育で接してくると思ったら、僕に自分の業務を全て引き継いでもらうつもりだったようだ。

課長、このヤロウ。結構大変だったぞ。 (とはいえ誤解しないでほしい。僕は彼のことを恨んではいない。彼のおかげでとても貴重な経験をさせてもらえたと思ってるからだ。今ではプライベートで酒を一緒に飲む仲だ)

 

まぁ、なんというか、、

社内のシステムへの不満とか人間関係の悪化があったのね。。。

「もうエエわ、もう俺知らんわ!!お前らの勝手にせぇ!!」と啖呵を切って、辞めてやったのである。これ以上、アホとは付き合ってられないからな。

という経緯があるが、購買業務自体、やりがいのある業務だと思っている。環境と人間さえとっかえてくれれば、多少キツくても続けたい仕事であった。

 

前説が長くなったが、以下に、僕が経験した購買業務について思いつくままに書いてみよう。まぁブログで書ける範囲にはなる。抽象的な表現にもなる。

以下に語るのは、飽くまで僕の経験談に基づくものである。一般的な会社における購買業務と若干の乖離はあるだろう。そもそも僕が発注していた板金は特注品だし、普通とは違うかもしれん。その点留意して、参考程度に読んでいってほしい。

 

 

購買といえば、単なる手配屋のイメージだろう。設計図に基づいて業者に色々な部材を注文するだけ。「右から~、左へ横流す~」的な?? 地味でどうしようもなく簡単な仕事というイメージだろう。

ざっくり言えばそういう流れにはなるかな?? ホントにざっくり言うとだ。

 

でも、実務では、そう簡単にスムーズにいくわけではない。

毎日、僕のデスクには何十人もいる設計担当者が描いた図面が無造作に置かれていく。何十人もいる設計者に対し板金発注者は僕一人だぞ。

当然毎日、僕の机の上は図面で溢れかえっていた。何十台分かの製品の図面がランダムにどんどん積まれていくのである。コイツら俺を殺す気か。

 

思うに、購買のメインロールは、「どの製品も納期・品質を守り、どれもできるだけ低価格で仕入れること」だ。限られた時間の中でぐっちゃぐちゃの図面を整理し、どの製品製作もボロが出ないように根回しを進めていかなくてはならない。実際のところボロは必ず出るのだが、なるべく被害を最小限に抑えなくてはならない。

基本的にはどれも急ぎだ。何を殺し、何を生かすか。。僕の判断一つで工場内の動きが大きく変わる。自然と工場内の製作スケジュールを差配するブレーンとしての役割を担うことになる。

特に板金は、製品の外観やら骨組みやらに当たる部品である。これが届かんことにはそもそも製品の組み立てが始められないのである。僕の選択ミス次第では、お客様からの信頼を失いかねない。そう思うとまぁまぁ重責である。

 

ここで僕がやらなければいけないことは、まず、「どれを優先して製作を進めていくかを決定すること」である。

各製品それぞれ納期が違う。納期の融通が利く案件もありゃ、まったく利かんのもある。それを考慮して手配の順番を決める。情報収集が何より大事である。

場合によっては、図面が出る前に水面下で根回しを進めなくてはいけない案件もあった。とにかく情報勝負・判断勝負である。

 

ここまでの判断はまだ簡単だ。難しいのはどの業者に依頼するかだ。それぞれの業者特有の事情があったり、その時折の状況にも注意しなくてはならない。

例えばだ、業者の特徴を以下のように分類してみてもよい。

(1)納期遵守率・品質保持率共に良好な代わりに要求金額が高い

(2)品質保持率良好、金額の融通が利く。しかし、納期を破る時がある。

(3)金額の融通は利く。ただ、品質はあまり良くなく、納期もたまに破る。

みたいにだ。もちろん(1)〜(3)は極端な場合だ。業者ごとのステータスには濃淡がある。

特急品の注文なら断然(1)だ。個人的には(1)のような業者は結構頼りになる。予算の問題はある。そこはまぁ、うまく調整するしかない。

納期に少しでも余裕がある場合は、比較的(2)で走らせる。(2)のような業者はうちの会社の仕事を後回しにして、他の仕事を優先させるパターンが多い。度々、工場に出向いて、「どないでっか」と進捗を確認しに行くのが有益である。ハイリスクハイリターン。ある意味ジョーカー的な位置づけである。

できれば、(3)のような業者にはあまり仕事を振りたくない。しかし、(1)(2)の業者の仕事に空きがない場合、やむなく(3)のカードを切る。(納期・品質にルーズな業者に限って、高い金額を要求してくるパターンもある。そんな業者は切ってもいい)

まあ各業者十人十色であるが、十中八九、納期遵守率・品質保持率・価格の低下は両立し得ないことは断言できる。(後述するが、両立させようと無理すると、のちのち痛い目を見る。特注品に限るかもしれんが) 相手も人間の集まり。全てが完璧な業者など存在しないのだ。

 

上記で紹介したように、購買の難しさは様々なクセのある手札を用いて、どれだけ効率のいい段取りを組めるかということにあると思う。

しかも、大量の案件に対し、手札には限界があることに注意しなければならない。たとえクセのあるカードであっても切るときは切らなければならないのだ。(「手札を増やせばいい」というまっとうな意見がある。しかし、僕が担当していた板金などの特注品はそううまくはいかないのである。業者を育てるのに時間がかかる。これが何とも悩ましい。)

それを踏まえて何手先かを読んで取捨選択の判断を迅速にするのだ。一歩間違えれば手詰まりを起こし大炎上になる。

 

「たったこれだけ??」 や、これだけのはずがない。

本当の難しさは、業者にも感情があること。業者との関係性をうまくコントロールできなければ、思わぬところで足元をすくわれるのだ。

 

納期遵守率良好・品質最上級の業者がいた。欠品・加工ミスも少ない。僕の中では上位ランクの業者であった。

ただ、板金製作の金額がかなり高い。ふつうの高いというレベルではなかった。

さすがに目に余るところもあったので、「もうちょい、安く作るようにしてくれ」とやんわり注文していた。その業者に期待しているところもあったがゆえだ。

すると、数か月後、時は12月中頃、その業者から電話がかかってきた。「景嗣さん、他のお客さんからの受注が多くなってきましてね。突然なんですが、御社のお仕事は来年4月まで『一切』お受けできなくなりそうです。申し訳ないです。」

頭を抱えた。うちの上位クラスの業者に急にボイコットされたのである。しかもこのクソ繁忙期に、だ。

僕の説教が直接の原因かどうかわからない。直接の原因でなくとも、業者とて選択の自由がある。苦労のわりに少ない見返りしかくれない客の仕事なんて、場合によっては蹴ってしまっても構わない。考えれば当然であろう。

放っておけばよかったのか?? しかし、こちらにも予算という限界があるのだ。その業者に便宜を図れば、その分僕の首がみるみる締まっていく。いずれ見過ごすわけにはいかない場面が来るのである。

正直、どういうふうに対応するのが正解だったかわからんのである。不可避の結末だったのか、はたまた僕の力量不足だったのか。。。

 

とまあ、こんな風に、業者のモチベーションをうまく保つ調整力がなければ、逃げられてしまうのである。これが本当に難しいのだ。

正直、痛い経験である。業者のモチベーション関係で起こったトラブルは他にもあるのだ。(これ以上は控えておこう。)

 

ふう、字数がヤバいことになった。そろそろ終わりにしよう。

正直全然書き足りない。まだまだ書けることがある。それくらい購買業務は奥が深いのである。

「購買業務 その2」みたいな題名で続編を書いても構わない。

まぁ、気が向いたらやけど。気ぃ向いたら。

以上

景嗣

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購買業務” に対して1件のコメントがあります。

  1. impact-y より:

    購買

    ダミだ
    偏差値4のわしには
    分かりやすく説明してもらってたのに全く想像できなかった(涙)

    購買で思い付くのは学食の横にあるパン屋

    それしかない

    板金、図面、発注に納期。。。

    単語そのものは理解しても、線で結び付かないアホ

    でも、1つ掴んだ事がある
    いつ何時でも取捨選択を誤ると取り返しのつかない事になる事もある
    答えを迫られた時に瞬時に答えられない、もしくは地雷を踏まない為にはやっぱ経験かなと

    いきなりあれもこれもできねーっつーの!

    師匠が会社を辞めた理由
    今回は控えた部分の方が遥かに気になる(笑)

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