「納期を厳守する」という取引慣行について

こんにちは。景嗣です。

今回は、「納期を厳守する」という取引上の常識について、僕の体験談を交えながら、少し考えてみたいと思います。

 

お客様に何かしらの商品・サービスを提供する者にとって、「納期を守る」ということは、とても重要視されている。納期を設定することによって、売り手・買い手双方の生産スケジュールを明確にすることができる。

万一、納期遅れが出た場合、お客様のスケジュールにも悪影響を及ぼし得る。さらには、納期遅れが原因でまあまあな額の損害も生じ得る。そのため、納期遅れは、商売人にとって、タブー視されている模様。

なるほど、納期を厳守するという姿勢は、取引を円滑にする「手段」として捉えた場合、とても意味のあることだと思う。しかし、最近の企業活動を実際に観察した時、納期を守ることに固執し過ぎて、思わぬところで生産の問題を引き起こしているように思う。

 

僕は、一年間、とある中小企業の生産部購買課に所属していた。具体的には、設計図どおりの板金を納期に間に合わせるように発注し現場に渡すといった感じである。

営業の人間には、各々受注ノルマがあり、多少生産キャパシティーを超えそうであっても、じゃんじゃん受注してくる。うちは特に最悪で、納期調整をうまくお客さんに申し出ることのできる営業マンが皆無だった。

当然、僕の手元に降りてくるのは、「納期的にかなりタイトな案件、しかも大量」となってくる。さらに悪いことに不具合が出るたびに図面変更がポコポコ出てくる。

「こんな出図状況でこの納期はムリや!!」とブチ切れても、上の人間は「納期は絶対」という顔して全く取り合ってくれない。

 

 

さて、この状況で納期に間に合わすために僕はどういう行動に出たか。

 

板金の材質・板厚を変更して注文したり、図面に書いてない指示で発注したり、塗装を手塗で仕上げたり。。。や、当の本人は必死なんですよ。。

 

勿論、上記のことが原因で不具合が出たら嫌なんで、その都度担当設計に話を持っていって、問題がないことをその都度確認していた。不具合を起こす確率は低いだろう。でも、お客さんの手に渡って、不具合がでるリスクはゼロではないのである。

さて、ここまで長々、話をしてきましたが、最近ニュースで流れる企業不祥事の数々。〇〇製鋼、××自動車、△△データ入力会社など。今では僕のやってきたことがエスカレートした成れ果てだと感じる。

 

企業体質ってのも原因のひとつだけど、「納期を厳守する」ことに固執し過ぎて、商品・サービスの質に悪影響を及ぼしてるのではないか。あとで、不具合が発覚して大量リコール・大事故になったら、それこそ一大事。納期を守るために商品の不良リスクが増える。これじゃ、本末転倒でしょうが。

「納期を守る」ってのは、飽くまで取引円滑化の「手段」と捉えなおした方がいい。それが今では「目的」みたいになっちゃってる。

他人の信頼を得る方法って、必ずしも納期を厳守することに限らないじゃない。時と場合によっては少しくらい遅れてもいいじゃない。いいモノを作って、結果的にお客さんに満足してもらえれば。

日本は、「納期」に対して、もう少し柔軟に考えていった方がいいように思う。

以上

景嗣

 

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「納期を厳守する」という取引慣行について” に対して1件のコメントがあります。

  1. impact-y より:

    納期
    大袈裟かもしれないけど、組織としてすべての部署が正常機能していれば納期厳守、品質保証は間違いなくセット
    そこに例外(遅延や欠陥品提供)が生まれたら、どこかの部署か、連絡が悪い
    納期に固着して品質劣ったらそれは組織と言わない
    そうならないように予定を組む

    あくまでも希望納期に可能な納期を返事している以上、間に合いませんすみませんは許されない

    そこに『柔軟』は相容れない

    と、まぁ、これが理想でもあり、現実のうちの会社(笑)

    おや、2日目にして意見割れましたな(笑)

    こゆの大好き

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